- モビリティワークとは
- モビリティワークとストレッチの違い
- モビリティワークの効果
- モビリティワーク基本メニュー
- モビリティワークの効果を最大化するポイント
「最近トレーニングしても筋肉の硬さが気になって思うように動けていない」
もしあなたが、お風呂上がりやジムで一生懸命ストレッチをしているのに改善しないなら、その原因は「柔軟性」ではなく「可動性(モビリティ)」が低下しているのかもしれません。
筋肉が柔らかいだけでは、身体は機能的に動きません。
関節を自分の意思通りにスムーズに動かす力、可動性を高めることこそが快適に動ける身体を作るコンディショニングの鍵なのです。
こちらの記事では忙しいビジネスパーソンやスポーツ愛好家に向けて1日たった10分で効果を実感できる「モビリティワーク」について解説していきます。
紹介するワークは、特別な器具も広いスペースも不要。
今日からすぐに自宅で実践可能です。
これを取り入れるだけで、錆びついた関節に油を差したようにスムーズに進み、怪我の予防にもつながっていきます。
さあ、あなたも今日から身体のメンテナンスを始めて本来の身体の動きをとりもどしましょう!
そもそも「モビリティワーク」とは?ストレッチとの違いについて

「モビリティワーク」という言葉を聞いて、なんとなく「ストレッチのでしょ?」と思った方も多いのではないでしょうか。
実は、この2つには明確な違いがあり目的も違います。
まず、一般的な静的なストレッチがターゲットにするのは「柔軟性(フレキシビリティ)」です。これは、重力や体重などを使ってどこまで筋肉が伸びるかという受動的に動かせる範囲を指しています。リラックス効果や筋肉の緊張をほぐすのには有効ですが、現在ではスポーツや日常動作で「使える」身体にはなりません。
対して、モビリティワークがターゲットにするのは「可動性(モビリティ)」です。
これは、自分の筋力と意思を使って「どこまで関節をコントロールして動かせるか」という「能動的(アクティブ)」な動かせる範囲のこと。
例えば、開脚のストレッチで後ろから背中を押してもらった場合べったり上体を倒すことができる人が、自分の力だけで脚を上げようとしたときに45度までしか開くことができないなら、その人の可動性(モビリティ)は45度しかないということになります。
この「柔軟性(伸びる範囲)」と「可動性(動く範囲)」のギャップが大きいほど、関節はコントロールが不安定になります。
その結果通りに身体が動かず、パフォーマンス低下や怪我の原因となってしまうのです。
つまり、モビリティワークとは、柔軟な身体を柔らかくするだけでなく、「高めた柔軟性を自分の意思でコントロールする能力」を養うトレーニングです。
1日10分のワークでこの「可動性」を高めることこそが、不調のない機能的な身体を手に入れるための最短ルートとなります。
1日10分でOK!モビリティワークが実現する3つの効果

忙しい毎日の中で、トレーニングやケアに何時間も割くのは現実的ではありません。
しかし、モビリティワークは「1日10分」という短時間でも、継続することで身体に劇的な変化をもたらします。
具体的にどのようなメリットがあるのか、主な3つの効果を見ていきましょう。
1. 関節可動域の拡大と動作のスムーズ化
関節は動かさなければ、油切れの機械のように錆びついて固まってしまいます。
モビリティワークで関節を大きく、正しく動くことで関節周囲の組織や筋肉の柔軟性が保たれ、動かしやすい状態を維持することができます。
結果としてスクワットで深くしゃがめるようになったり、ランニングのストライドが伸びたりするだけでなく、階段の上り下りや洗濯物を干すような日常動作も驚くほど軽く感じられるようになるでしょう。
2. 血流改善による疲労回復・凝りの解消
「疲れているから」とソファでじっとしていても実は疲れは取れにくいものです。
モビリティワークは大きな負荷を用いずに、筋肉を大きく伸び縮みさせるように動かすため、筋トレよりも疲労感を感じることはなく血流がよくなります。
3. 姿勢改善と呼吸の適正化
デスクワークで猫背が続くと、胸郭(肋骨周囲)が固まり、呼吸が浅くなりがちです。
特に「胸椎(背骨の上部)」に重点を置いたモビリティワークを行うと、丸まった背中が自然と伸び、胸が大きく開くようになります。
デスクワークで丸くなった姿勢では、呼吸も浅くなり疲労感が強くなりがちですが、モビリティワークにより呼吸が深くなることで解消される場合も。
全身を整えるモビリティワーク基本メニュー5選
モビリティワークといっても、非常に多くの種類があります。
そのなかでも比較的簡単で、自宅などのトレーニング機材やスペースが限られた環境でも十分に実施可能な5種目に絞って紹介していきます。
- 足関節モビリティ
- 股関節モビリティ
- 股関節モビリティ
- 胸椎モビリティ
- 肩関節モビリティ
足関節モビリティ
- 片脚を前に出す
- 両手で膝を抑える
- 体重をかけて踵が浮かないようにしながら脛を前に倒す
股関節モビリティ
- 片脚を膝を90度に曲げて前に
- もう片方の脚は膝を90度に曲げて膝が体側にくるように
- 背筋を伸ばした状態で、上体を倒していく
股関節モビリティ
- 両ひざ立ちになる
- 片脚を体の真横に膝を90度に曲げて脛が地面に垂直になるようにおく
- 体の横に出した足側に体重を移動させていく
胸椎モビリティ
- 四つん這いになる
- 片手を頭部に添える
- 頭部に乗せた側の肘を天井へ向けるように上体を捻る
肩関節モビリティ
- 仰向けで寝る
- 膝を90度に曲げる
- 両腕を90度に曲げて床に腕全体を密着させる
- 手首や腕の一部が床から離れないように密着させながら腕を伸ばしていく
- 3の姿勢まで戻る
モビリティワークの効果を最大化するためのポイントと注意点
モビリティワークも筋トレと同様で、ただやればいいわけではなく効果を高めるためにおさえておくべきポイントがあります。
- 呼吸を止めずリラックスして行う
- 体温が高い夕方や入浴後におこなう
- 動かしている筋肉や関節を意識する
呼吸を止めずリラックスして行う
慣れない動きや、筋肉に強くストレッチがかかる動きをするとき、つい力んで息が止まってしまう人も多いですが、モビリティワークのときは呼吸を止めずなるべくリラックスして動作するようにしましょう。
呼吸を止めると筋肉が緊張してしまい、その緊張によって関節が固定され動きにくく、本来動かしたい関節可動域が出せなくなり、せっかくのモビリティワークの効果が薄れてしまいます。
体温が高い夕方や入浴後におこなう
体温が高い方が筋肉は伸び縮みしやすいため、モビリティワークも体温が高い夕方や入浴後が効果が高い。
もちろん、朝や午前中でも問題ありませんが、朝はまだ体温が上がりきっておらず筋肉の伸びが悪くモビリティワークの効果が低下しやすいので、可能であれば少しウォーキングやストレッチを先に実施するか、モビリティワークを通常より多くおこなうようにして体温が高い状態を意図的に作るようにしましょう。
動かしている筋肉や関節を意識する
トレーニングの原理原則でも紹介した「意識性の原則」。
意識性の原則は「トレーニングをするときに目的や鍛える筋肉を意識することで効果が変わる」という原則。
通常の筋肉を鍛えるトレーニングはもちろん、今回紹介しているモビリティワークも例外ではなく、動かしている筋肉や関節を意識して丁寧に動作することで、対象の筋肉や関節が目いっぱい働き効果が高まります。
まとめ
今回はモビリティワークの実践的なエクササイズの紹介などをさせていただきました。
モビリティワークは数日や数週間で急激に変化するものではありませんが、毎日ちょっとづつでも継続することで着実に身体がより快適に動作できるハイパフォーマンスな身体に変化していきます。
今回紹介したモビリティワークは初級者用のものですが、アスリートも実践する本格的なエクササイズです。
マットひとつあればできるものですので、まずは今回紹介したエクササイズから早速はじめてみましょう!

