- ジョイントバイジョイント理論とは
- スタビリティとは
- モビリティとは
「腰が痛いから腰をマッサージする」
「膝に違和感があるから太ももをほぐしておこう」
あなたがこのような対処法を続けていて
「なかなか痛みが治らない」
「すぐにぶり返してしまう」
と悩んでいるなら、根本的にアプローチが間違っているかもしれません。
人間の体は、動くべき関節(可動性)と、安定すべき関節(安定性)が交互に並んでいるという考え方があり、その考えを基にアプローチすることでケガや痛みが改善したり、パフォーマンスが向上する可能性があります。
この記事ではジョイントバイジョイント理論について、トレーニング初心者でも理解しやすいように、かみ砕いて説明し、実際にどのようにトレーニングやスポーツの現場で活かしていけばいいかについて解説していきます。
ジョイントバイジョイント理論とは

ジョイントバイジョイント理論とは、アメリカのストレングスコーチであるマイクボイル氏と理学療法士のグレイクック氏が提唱した理論で、「体の関節が動き(モビリティ)と安定(スタビリティ)の役割を交互に持ち、連動することで機能的な動きを生み出す」という考えからなりたっています。
ジョイントバイジョイントのポイントは3つ
- 各関節は可動性(Mobility)と安定性(Stability)の役割をもっている。
- モビリティ関節とスタビリティ関節は交互に存在する
- 各関節がそれぞれの役割を果たし、協同することで機能的な動きが可能
各関節は可動性(Mobility)と安定性(Stability)の役割をもっている
各関節にはそれぞれ役割があり、大きく2つ
モビリティ関節(Mobility Joint)=大きな動きに適している関節
スタビリティ関節(Stability Joint)=安定する役割をもつ関節
モビリティ関節は肩関節や股関節のように、多方向に大きく稼働させることが可能な関節を指しています。
スタビリティ関節は膝関節や腰椎など、特定の方向や多少は動作するものの動かせる範囲が限定的な安定性が主な役割の関節。
モビリティ関節とスタビリティ関節は交互に存在する
モビリティ関節とスタビリティ関節は交互に並んでいます。
| 足関節 | モビリティ |
| 膝関節 | スタビリティ |
| 股関節 | モビリティ |
| 腰椎 | スタビリティ |
| 胸椎 | モビリティ |
| 肩甲胸郭関節 | スタビリティ |
| 肩関節 | モビリティ |
| 頸椎 | スタビリティ |
上の表にあるようにモビリティ関節とスタビリティ関節は交互に重なっており、これらがぞれぞれの機能を充分に働かせ、連動し動くことで機能的な動作が可能となるのです(分離と協同という)。
分離と協同ができないと…
分離と協同ができていない状態。
例えば、胸椎の動きが悪いと、腕を挙げる際に本来安定させるべき腰椎が胸椎の不足している分の可動域を補おうと過伸展し、腰痛の現認になることもあります。
本来動くべき部位が動かないことでケガのリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。
「モビリティ」と「スタビリティ」の違い

先ほど関節の役割に応じて、関節には大きく2種類「モビリティ関節」と「スタビリティ関節」があると説明しました。
では、モビリティとスタビリティとは何なのでしょうか。
モビリティとは
モビリティとは英語で「可動性・移動性・流動性」を意味しています。
身体に対して使う場合、関節の可動域(動かせる範囲)と筋肉の柔軟性の高さを指しています。
モビリティが損なわれている場合、スポーツでダイナミックな技を披露することが困難であったり滑らかな動作ができないといった問題が出るのはもちろん、日常生活においても動きにくさやケガにつながることも。
だからこそ、アスリートはもちろん一般の方にも注目されているのがモビリティなのです。
モビリティとフレキシビリティ(柔軟性)は混同されがちですが「モビリティ(Mobility)」は関節の動かせる範囲とその意識的に動かす能力を指し、「フレキシビリティ(柔軟性)」は筋肉の柔らかさを指します。
筋肉が硬く、フレキシビリティが低い状態ではモビリティも低下してしまいます。そのためフレキシビリティはモビリティの重要な要素のひとつですがそれだけでは十分ではありません。フレキシビリティ以外にも筋肉を上手に動かすためのトレーニングも求められます。
スタビリティとは
スタビリティとは「安定性」を意味しています。
スタビリティはトレーニングにおいて体幹や関節などの安定性を指し、動作の安全性や効率性を高めるうえで重要な能力。
スタビリティが低下している状態だと、正しい姿勢が維持できず動作の安定性が失われケガのリスクが高まります。
スタビリティもただ鍛えるだけではなく、スタビリティを鍛えるために筋肉を徹底的にコントロールするためのトレーニングを積む必要があります。
モビリティとフレキシビリティを理解することでトレーニングの質がかわる

高いモビリティとスタビリティを手に入れることでトレーニングの質も高まります。
例えばスクワット。
深くしゃがむためには足首や股関節のモビリティが高くなければいけません。さらに高重量が肩や背中にのしかかるスクワットでは、腰背部のスタビリティが高くなければ、限界まで重量や回数に挑戦する際に正しい姿勢を保持できなくなることが想定されます。
モビリティとスタビリティが高い状態をきちんと整えることで、トレーニングの質を高められるということを理解しておきましょう。
まとめ
トレーナーではなく、アスリートや一般のトレーニーのほとんどは「モビリティ」と「スタビリティ」という単語は初めて聞いたという方も多いでしょう。
しかし、スポーツはもちろん日常生活でもモビリティとスタビリティが高まった状態にあることは重要であることは間違いないので、ぜひ今回の記事を参考にモビリティとスタビリティについて意識するようにしてみてください。

