ベントオーバーロウイングのやり方|フォーム・メリット・回数とセット数まで知っておくべき基礎知識徹底解説

皆さんは背中のトレーニングといえば何を思い浮かべますか?おそらく多くの人は懸垂やワンハンドダンベルロウではないでしょうか。これらももちろん背中のトレーニングとしてとても効果が高くおすすめのエクササイズですが、今回の記事で紹介したいエクササイズはこれら2つではなく『ベントオーバーロウイング』というエクササイズです。

ベントオーバーロウイングは数少ない、バーベルを用いた背中のエクササイズ。肩甲骨を大きく内転させることで広背筋はもちろん僧帽筋まで背中の主要な筋肉を効率よく鍛えることができる効果的なエクササイズです。

本記事ではベントオーバーロウイングの正しいやり方・メリット・回数やセット数など、ベントオーバーロウイングを実践するにあたって知っておくべき基礎知識を解説していきます。

筆者情報

この記事を書いた人:今野栄也人(こんのはやと)
編集長

宮城県仙台市内でパーソナルジム「TRI FITNESS」を運営。年間4000件を超える指導件数を誇る。警察学校や専門学校での講師としても活動している経験豊富なトレーナー。

目次

ベントオーバーロウイングのやり方

ベントオーバーロウイングは主に広背筋(背中の広がりをつくる筋肉)や僧帽筋中部・下部(肩甲骨の内側にある筋肉)を鍛えるエクササイズ。

ベントオーバーロウイングの正しいやり方
  1. 肩幅でバーベルを握る
  2. 背筋を伸ばした状態で上半身を水平近くまで前傾させる
  3. 腹部にバーベルを引き付ける
  4. 腕を伸ばす
  5. 3~4を繰り返す

ベントオーバーロウイングの最適なレップ数・セット数

ベントオーバーロウイングは脊柱起立筋・僧帽筋・広背筋といった背中の筋肉全体を鍛えることができるエクササイズ。動作自体は「上半身を前傾させバーベルをお腹に引き付ける」というシンプルなもの。しかし、その実姿勢の保持が難しく誤ったフォームでおこなっている人が多いエクササイズのひとつ。姿勢保持の難易度が高いエクササイズゆえ、中レップ(8回前後)で丁寧にコントロールしつつも大きな負荷に対応できる回数で設定するのがおすすめです。

ベントオーバーロウイングに最適なレップ数・セット数は【8レップ×3セット】がおすすめです。

まずはこの回数でプログラムにとりいれるようにしてみましょう。

ベントオーバーロウイングのポイント

ベントオーバーロウイングは簡単そうに見えるエクササイズですが、誤ったフォームでおこなうと腰を痛めるリスクが高く初心者には少し難易度が高めのエクササイズです。しかし、ここで紹介するポイントをおさえれば安全かつ効果的にトレーニングをすることができるので参考にしてみてください。

ベントオーバーロウイングのポイント
  1. 背筋をまっすぐな状態で保つ

背筋をまっすぐな状態で保つ

背中が丸くなってしまった状態で動作すると腰椎へ大きな負担がかかって、腰を痛めるリスクが高くなります。ルーマニアンデッドリフト同様にベントオーバーロウイングの動作中は背筋をしっかりと伸ばした状態でおこないましょう。

まずは軽い重量からはじめて、徐々に成長に合わせて正しいフォームが維持できる範囲で重量を上げていきましょう。もし、軽い重量でも腰が丸まってしまう人はルーマニアンデッドリフトでも重要な『ヒップヒンジ』動作を習得してから挑戦してみるようにすると腰を痛めないで安全にとりくむことができます。

ヒンジ動作習得のためのエクササイズ例↓

ベントオーバーロウイングのメリット

ベントオーバーロウイングのメリットは以下の通り。

ベントオーバーロウイングをおこなうメリット
  • 上半身の引く筋肉を効率よく鍛えられる
  • 競技パフォーマンス向上におすすめ

上半身の引く筋肉を効率よく鍛えられる

ベントオーバーロウイングではおもに脊柱起立筋・僧帽筋・広背筋といった背中にある筋肉を一度に鍛えることができるエクササイズです。

背中の筋肉を鍛えるエクササイズとして最も知られている『懸垂』は広背筋が鍛えられますが、肩甲骨の内転(肩甲骨を内側に寄せる)はあまりないため僧帽筋を鍛えるのにはむいていません。

一方でベントオーバーロウイングでは、肩甲骨の内転もあるため僧帽筋も鍛えることができます。さらに、バーを支えながら上半身を前傾させた姿勢を保って動作するため姿勢を保つための筋肉・脊柱起立筋も鍛えることが可能です。

上半身の引く動作でつかわれる筋肉を一度に効率的に鍛えたいならベントオーバーロウイングはおすすめです。

競技パフォーマンス向上におすすめ

背中を鍛えるエクササイズの多くは安定した姿勢でおこなうものが多く(ラットプルダウンやシーテッドロウなど)、スクワットやデッドリフトのように自分の体幹の筋力で姿勢を保持して動作するものは多くありません。

一方、ベントオーバーロウイングは重りを持った状態で両脚で地面を踏みしめて、上半身を前傾させた姿勢で動作します。

スポーツパフォーマンスを高めるためのトレーニングでは、いかにスポーツの動作にとエクササイズの本質を近づけるかが重要となります。そのてん、ベントオーバーロウイングは自ら姿勢を保持したり、両脚で支えつつ出力する点で多くのスポーツにも通ずる点がありスポーツパフォーマンスを高める効果が期待できます。

ベントオーバーロウイングで鍛えられる筋肉

引く動作で使われる背中の筋肉を鍛えたいならベントオーバーロウイングは非常に優れたエクササイズです。ここではベントオーバーロウイングで使われる筋肉について解説します。

ベントオーバーロウイングで鍛えられる主な3つの筋肉
  • 広背筋
  • 僧帽筋
  • 脊柱起立筋

広背筋

広背筋は背中全体に大きく広がる筋肉で、腕を引く(内転)・後ろに引く(伸展)・内側に回す(内旋)動きに関与し、逆三角形の体型や姿勢の安定に重要

また、逆三角形のシルエットを作るといった体型の面でも非常に大きなメリットがある筋肉です。

起始・停止起始:鎖骨第6〜第12胸椎棘突起(前方・僧帽筋付着部)、胸腰筋膜を介した腰椎、仙骨棘突起(T6〜S5)、棘上靱帯、後腸骨稜、外腹斜筋と交叉する下部肋骨3〜4本、肩甲骨下角
停止:上腕骨の小結節稜
作用肩関節の伸展
肩関節の内転
肩関節の内旋
肩関節の水平伸展

僧帽筋

僧帽筋は首の後ろから、肩や背中にかけて広がる大きな筋肉のひとつ。

肩甲骨の上げ下げ、肩甲骨を寄せる、肩甲骨を回すなど多様な動きを助け、姿勢の維持や呼吸にも関与する重要な筋肉です。

起始・停止起始:【上部】後頭骨(上項線)、項靭帯【中部】第7頸椎・胸椎の棘突起(おもに第1〜第6胸椎)【下部】胸椎の棘突起(おもに第7〜第12胸椎)
停止:【上部】鎖骨の外側1/3【中部】肩甲骨の肩峰【下部】肩甲骨の肩甲棘
作用肩甲骨の挙上
肩甲骨の内転
肩甲骨の上方回旋
肩甲骨の下制

脊柱起立筋

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、背骨に沿って存在する「腸肋筋・最長筋・棘筋」という3つの筋肉の総称
背骨を支え、姿勢を維持し、体を反らす・傾けるなどの役割を担っており、筋トレやスポーツの現場では姿勢を保持するうえで特に重要な筋肉のひとつとなっています。

起始・停止起始:【腸肋筋】肋骨前面からの胸腰腱膜と仙骨 【最長筋】仙骨と腰椎、胸椎の横突起からの胸腰腱膜 【棘筋】項靭帯、頚椎と胸椎の棘突起
停止:【腸肋筋】肋骨後面、頚椎の横突起 【最長筋】頚椎と胸椎の横突起、乳様突起 【棘筋】頚椎と胸椎の棘突起、後頭骨
作用脊柱の伸展
脊柱の側屈

ベントオーバーロウイングの代替種目

トレーニング環境や体の状態によってベントオーバーロウイングができない場合もあります。そこでベントオーバーロウイングの代替種目を紹介します。

ベントオーバーロウイングの代替種目
  • ペンドレイロウ
  • シーテッドロウ

ペンドレイロウ

ペンドレイロウは主に広背筋(背中の広がりをつくる筋肉)や僧帽筋中部・下部(肩甲骨の内側にある筋肉)を鍛えるエクササイズ。ベントオーバーロウイングとの大きな違いは「床に設置した状態からスタートし、毎回床に降ろして挙げるを繰り返す点」です。反動をつかえないため背中の筋肉に大きな負荷がかかります。

ペンドレイロウの正しいやり方
  1. 床にバーベルを置く
  2. 肩幅でバーベルを握る
  3. 背筋を伸ばした状態で上半身を水平近くまで前傾させる
  4. 床から腹部にバーベルを引き付ける
  5. 腕を伸ばし床にバーベルを降ろす
  6. 4~5を繰り返す

シーテッドロウ

シーテッドロウは基本的なトレーニング効果はベントオーバーロウイングとペンドレイロウと同じですが、違う点は「座った状態で引き付ける」ところです。ケーブルなどのマシンを用いることで、姿勢の保持の必要性が薄まり、初心者や腰部に痛みがある人にもおすすめできるエクササイズです。

シーテッドロウの正しいやり方
  1. マシンに座る
  2. 専用のグリップを握る
  3. 背筋を伸ばして座る
  4. 腹部に向けてグリップを引き付ける
  5. 腕を伸ばす
  6. 4~5を繰り返す

まとめ

今回の記事では背中を効率的に鍛えることができる『ベントオーバーロウイング』について解説しました。背中の筋肥大に課題を感じている人はぜひ今回の記事を参考にしてプログラムに加えてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次