腕を太く力強くしていきたいと考えたときに、真っ先に頭に思い浮かぶのはダンベルやEZバーなどを用いた『アームカール』ではないでしょうか。もちろんアームカールは上腕二頭筋を鍛えるための素晴らしいエクササイズのひとつであることは間違いありませんが、それだけでは上腕二頭筋を綺麗に鍛えるのに十分ではありません。様々な角度で鍛えることで、綺麗にかっこいい腕をつくることができます。
そこでおすすめしたいエクササイズが『インクラインダンベルカール』です。
インクラインダンベルカールをすることで、通常のアームカールだけでは得られない刺激を得ることができ、これまで停滞していた腕の成長を打破することができるかもしれません。
今回の記事では上腕二頭筋の成長を促すことができる『インクラインダンベルカール』について解説していきます。
腕がなかなか成長せず悩んでいた人も、ぜひ今回の記事を参考にして腕のトレーニングに加えてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人:今野栄也人(こんのはやと)
編集長
宮城県仙台市内でパーソナルジム「TRI FITNESS」を運営。年間4000件を超える指導件数を誇る。警察学校や専門学校での講師としても活動している経験豊富なトレーナー。
インクラインダンベルカールの正しいやり方
インクラインカールは、通常のアームカールと違いベンチに座っておこなうエクササイズになります。ベンチの背もたれを斜めにした状態でおこなうことで、上腕二頭筋がストレッチされた姿勢で動作することとなります。
これにより、特に降ろす局面で筋肉に通常のアームカールより大きな伸張性のストレス(筋肉がストレッチされるときに負荷がかかること)ことで効果的に筋肥大させることができるようになります。
- ベンチの背もたれを45~60度に傾ける
- 両手にダンベルをもって座る
- 掌を正面にむける
- 肘を曲げる
- ゆっくり腕を伸ばす
- 4~5を繰り返す
インクラインダンベルカールの最適なレップ数・セット数
インクラインダンベルカールは上腕二頭筋を鍛える単関節エクササイズ。上腕二頭筋は上半身の中でも小さく高重量を挙げるのには適さない筋肉なので、基本は軽重量・高回数で丁寧に反動をつかわずにトレーニングするのがおすすめです。
インクラインダンベルカールに最適なレップ数・セット数は
【10~15レップ×3セット】
まずはこの回数でプログラムにとりいれるようにしてみましょう。
インクラインダンベルカールのメリット
一般的なアームカールではなく、あえてインクラインダンベルカールをプログラムに入れるメリットは大きく2つ
- 上腕二頭筋を最大限ストレッチさせることができる
- 背もたれがあるため反動が使えず丁寧に効かせられる
背もたれを斜めに起こすことで、肩関節を軸に腕が後方に引っ張られる形でスタートするのがインクラインダンベルカールの特徴です。この姿勢により上腕二頭筋は強くストレッチされる姿勢になることで、ダンベルを降ろすときに強い伸張性のストレスがかかり筋肥大効果を高めてくれます。
さらに、ベンチに背中を預けることで立位でおこなうより反動を使いにくくなるため、上腕二頭筋へ負荷がしっかりとかかりやすくすることができます。
インクラインダンベルカールで鍛えられる筋肉|上腕二頭筋

| 起始・停止 | 長頭(ちょうとう): 肩甲骨の関節上結節(肩関節のくぼみの上部) 短頭(たんとう): 肩甲骨の烏口突起(うこうとっき) 停止:橈骨粗面(とうこつそめん): 前腕の親指側にある骨の突起部 |
|---|---|
| 作用 | 肘関節の屈曲、前腕の回外、肩関節の屈曲 |
上腕二頭筋は肩関節をまたいで付着しているため、ただ肘を曲げ伸ばしするだけではなくインクラインダンベルカールのように肩関節から腕を後方に引いた状態で筋肉にストレッチを強くかけることで筋肥大を加速させることが可能となります。
インクラインダンベルカールのバリエーション
インクラインダンベルカールのバリエーション種目を紹介します。インクラインダンベルカールのバリエーションは同じくベンチをつかっておこないます。ベンチをつかうことで反動を使いづらくすることができ初心者でも上手に上腕二頭筋に効かせることができるようになります。
- インクラインハンマーカール
インクラインハンマーカール
インクラインハンマーカールはベンチの背もたれを斜めに傾斜させた状態でおこなうハンマーカールのバリエーションのひとつ。
- ベンチの背もたれを45~60度に傾ける
- 両手にダンベルをもって座る
- 親指を正面にむける(掌同士を向かい合わせる)
- 肘を曲げる
- ゆっくり腕を伸ばす
- 4~5を繰り返す
インクラインダンベルカールがおすすめな人
インクラインダンベルカールをプログラムにとりいれるのがおすすめな人は以下の通り。
- 上腕二頭筋の成長が停滞していると感じている人
- 上腕二頭筋のトレーニングが効いている感じが薄い人
上腕二頭筋の成長が停滞していると感じている人
いつもダンベルやバーベルでアームカールをしているけど、なかなか上腕二頭筋が大きくならないと悩んでいる人も多いはず。こういった人は刺激がマンネリ化していることが原因の場合があるので、同じく上腕二頭筋を鍛える種目でも、インクラインダンベルカールに変更して刺激を変えてみると成長が促進される可能性があります。
上腕二頭筋のトレーニングが効いている感じが薄い人
筋トレ初心者に多いのがアームカールをしているのに上腕二頭筋に効いている感じがしないというお悩み。「特に肩の前が疲れる」という声は非常に多いです。
肩が疲れてしまう場合考えられるのは、肘を前に出すように肩の力で重りを挙げているパターン。こういった場合インクラインダンベルカールをおこなうことで、自然と肩を軸に腕を後方に引いた形で動作するため肩の力を使いにくくなり上腕二頭筋に効いている実感を得やすくなることでしょう。
インクラインダンベルカールのポイント
インクラインダンベルカールは比較的シンプルな動作なので、初心者でも容易にできますが、正しく上腕筋を鍛えるために注意しておくべきポイントがあります。
- 軽い重量で丁寧におこなう
- プログラム後半におこなう
軽い重量で丁寧におこなう
インクラインダンベルカールは上腕二頭筋という小さな筋肉を鍛えるエクササイズです。小さな筋肉は高重量を挙げるのには向いておらず、無理に重いものを挙げようとすると背中や肩をつかって反動をつけて挙げてしまい、肝心の上腕筋からは負荷が逃げてしまいトレーニング効果が低下してしまう恐れがあります。
インクラインダンベルカールをおこなうときは先に説明したように『高レップ・低重量』を基本としましょう。
プログラム後半でおこなう
上腕二頭筋は肘関節を曲げるときにつかうため、背中や腕の種目で多々出番があります。
先にインクラインダンベルカールで上腕筋に疲労をためると、他の上腕筋を動員するエクササイズ(例えば懸垂やシーテッドロウ)で上腕筋以外を十分に鍛えることができない不完全燃焼なトレーニングになってしまいます。
トレーニング前半に優先しておこなうべきなのは
①特に高重量を挙げやすい多関節種目
②スクワットのように高い位置で重りを保持する必要のある転倒のリスクのあるエクササイズ
③弱点部位を強化するエクササイズ
上記に当てはまるようなエクササイズです。
この点でいうとインクラインダンベルカールは単関節エクササイズですし、バランスを崩すリスクも低く優先度は低いエクササイズです。基本はプログラム後半に導入するようにしましょう。
まとめ
今回の記事は上腕二頭筋を効果的に鍛えることができる『インクラインダンベルカール』について解説しました。上腕二頭筋は逞しい腕をつくるうえでっもっとも重要な筋肉です。ぜひ、今回の記事を参考に腕のトレーニングにとりいれてみてください。
