ベンチプレスやスクワットをしていて、片側があきらかに出力しやすく左右差を感じてしまうときはありませんか?そんな人にこそ、ぜひ積極的にとりいれてほしいのが『片側トレーニング』です。
先ほど例に挙げたベンチプレスやスクワットのような両手もしくは両脚をつかっておこなうのが両側トレーニング。一方で、ワンハンドロウやブルガリアンスクワットに代表される片手もしくは片脚でおこなうエクササイズのことを片側トレーニングといいます。
両側・片側それぞれどちらのトレーニングも異なったメリットがあります。
本記事では片側トレーニングの代表的なエクササイズ・メリット・両側トレーニングとの違いについて解説していきます。

この記事を書いた人:今野栄也人(こんのはやと)
編集長
宮城県仙台市内でパーソナルジム「TRI FITNESS」を運営。年間4000件を超える指導件数を誇る。警察学校や専門学校での講師としても活動している経験豊富なトレーナー。
片側トレーニングとは?
片側トレーニングとはワンハンドロウやブルガリアンスクワットなどにように「一度に片側の腕もしくは脚のみで動作するエクササイズ」のことを指しています。
一方でスクワットやベンチプレスのように両腕・両脚で動作するエクササイズを両側トレーニングといいます。
片側トレーニングVS両側トレーニング
片側トレーニングと両側トレーニングはどちらが優れているのか。トレーニングをしている人の間で常に話題に上がることのひとつ。ですが、これは一概に「どちらが優れている」とはいえません。
片側トレーニングには片側トレーニングのメリットがあり、両側トレーニングには両側トレーニングのメリットがあります。
どちらが優れているかではなく、それぞれのメリットを把握して目的に合わせて活用していきましょう。
片側トレーニングのメリット
まずは片側トレーニングのメリットをみていきましょう。
- 軽重量でも充分な負荷をかけることが可能
- 左右の筋力差の改善
- クロスエデュケーション(交差教育)
軽重量でも充分な負荷をかけることが可能
片側のトレーニングでは、片腕・片脚で動作するため両側トレーニングに比べると軽い重量しか挙げることはできません。
一見デメリットのようですが、軽い重量で筋肥大や筋力向上に十分な負荷をかけることができることは、腰や各関節にかかる負担を軽減しケガのリスクを低くしつつも、トレーニング効果を得ることができるため効果的・安全にトレーニングすることができます。
左右の筋力差の改善
例えばベンチプレスで片側の腕だけ先行して押せて、一方の腕は遅れて押す形になってしまう経験をしたことがある人はいませんか?
こういった場合、左右の筋力差なども関係している場合があります。
左右の筋力差を改善するためにはずっと両側トレーニングをしていても特異な側に頼ってしまい左右差が改善されない可能性が高く、片側トレーニングで弱点を強化してあげることが非常に有効です。
クロスエデュケーション(交差教育)
クロスエデュケーションとは片側の筋肉を鍛えても、鍛えていない反対側の筋力を強化する効果があります。
これはケガをして片側が使えない状況でも、完全に休まずにケガをしていない側だけでもトレーニングすることでケガをしている側の筋肉量の減少・筋力の低下を防ぎ、競技や日常生活への早期復帰へ貢献します。
両側トレーニングのメリット
次に両側トレーニングのメリットをみていきます。
- 高重量を挙げられる
- バランスをとりやすい
高重量を挙げられる
片側トレーニングと両側トレーニングでは、当然ながら両腕・両脚をつかう両側トレーニングのほうが高重量を挙げられます。
この特性から最大筋力向上を目的としたトレーニングの場合は片側トレーニングよりも、両側トレーニングの方が向いているといえます。
バランスをとりやすい
両脚もしくは両腕でバーを支えるため、片側トレーニングよりもバランスがとりやすく、比較的初心者でもやりやすいエクササイズが多いのが特徴です。
上肢&下肢の片側トレーニング
ここでは片側トレーニングに分類されるエクササイズを上肢と下肢に分けて紹介していきます。
上肢の片側トレーニング
- ワンハンドダンベルプレス
- ワンハンドロウイング
- ワンハンドショルダープレス
下肢の片側トレーニング
- ブルガリアンスクワット
- スプリットスクワット
- シングルレッグデッドリフト
ワンハンドダンベルプレス
- 片手にダンベルを持ちベンチ台に仰向けで寝る
- ダンベルを胸の横に構える
- ダンベルを持っていない腕は体の前方(地面に垂直)に伸ばす
- ダンベルを胸の正面にくるように腕を伸ばし押し挙げる
- 胸の横にダンベルを降ろす
- 2~4を繰り返す
ワンハンドロウイング
ワンハンドロウイングは片手で背中を鍛える種目。片手になることで高重量は扱いにくいですが、反面筋肉に効かせる感覚が得られやすいため初心者にもおすすめな種目のひとつ。
- ベンチに片手を肩の真下に、片脚を膝が股関節の真下に来るように接地(同側の手足)
- 片脚を股関節の真横に来る位置で踏ん張る
- 空いている手にダンベルを持つ
- 腹部に引き付ける(引きつけたときに前腕が地面に垂直になるようにする)
- 3~4を繰り返す
ワンハンドショルダープレス
ワンハンドショルダーププレスはその名の通り、通常両手でおこなうショルダープレスを片腕でおこなうエクササイズです。体幹の抗側屈のための筋力を鍛える効果もあるので競技力を高めるうえでも有効なエクササイズのひとつです。
- ダンベルを片手に持ち直立
- ダンベルを肩の付近に持ち挙げる
- 頭上にダンベルを持ち挙げる
- 肩の位置に降ろす
- 3~4を繰り返す
ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットはスクワットと同様にお尻や太腿前を鍛えるのに非常に効果的なエクササイズ。片足で実施することで重い重量を担がずとも、十分な効果を得られるため腰への負担を減らしつつ安全に鍛えることができるので初心者にもおすすめです。
- 片脚を後ろのベンチに乗せる
- 前方の足を爪先を真正面にむけて立つ
- お尻を引きつつしゃがんでいく(しゃがみきったところで上半身と脛が平行になるイメージ)
- しゃがみきったら力強く立ち上がる
スプリットスクワット
スプリットスクワットは足が固定された状態で実施されるため、足幅さえ覚えてしまえば初心者でも容易に実施できるエクササイズ。
- 足を後方へずらして立つ(前脚は脛が地面に垂直、後ろ脚は膝が股関節の真下にくるように)
- 前脚に体重を乗せた状態でしゃがむ
- 前脚の力で立つ
- 2~3を繰り返す
シングルレッグデッドリフト
シングルレッグデッドリフトは片脚でおこなうデッドリフト。片脚でおこなうことで軸足のハムストリングスを鍛えるだけでなく、通常のデッドリフトでは得られない中殿筋にも負荷がかかりヒップアップに効果があります。
- 爪先はまっすぐ腰幅で立つ
- バーベルを順手・手幅は腰幅で持つ
- 片脚を持ち挙げる
- 軸足と反対の脚はまっすぐに後方へ伸ばし、腰から頭までまっすぐにした状態で股関節から上半身を折りたたむ
- 上半身が水平程度まで下がったら直立の姿勢まで戻る
- 4~5を繰り返す
まとめ
今回の記事では片側トレーニングについて解説しました。ベンチプレスやスクワットも素晴らしいエクササイズですが、それだけでは記録が停滞していると感じている人はぜひ今回の記事を参考にしてケアを頑張っていきましょう。
