スモウデッドリフトの正しいやり方|効果を高めるフォーム・メリット・スモウデッドリフトのバリエーションについて徹底解説

スモウデッドリフトはデッドリフトのバリエーションのひとつ。「スモウ」と何ついている通り、まさしく相撲の四股を踏む動作にそっくりなエクササイズです。パワーリフティンングをしている人にとっては、ごく普通のエクササイズですが、一般の趣味としてトレーニングしている人にとってはなかなか見慣れないエクササイズかもしれません。

しかし、スモウデッドリフトは一部のパワーリフターが挙上重量を挙げるためのエクササイズではなく、一般のボディメイクでも活躍する素晴らしいエクササイズです。

本記事ではスモウデッドリフトの正しいやり方・鍛えられる筋肉・効果について解説していきます。

目次

スモウデッドリフトの正しいやり方

スモウデッドリフトは通常のデッドリフト(コンベンショナルデッドリフト)と同じく、全身を鍛えられる効果的・効率的なエクササイズのひとつ。

スモウデッドリフトの正しいやり方
  • 足は肩幅よりも広く(目安はしゃがんだ時に脛が地面に垂直になる程度)爪先を外に開いて立つ
  • バーを土踏まずの上にくるように設置
  • 肩幅でバーベルを握る
  • バーが脛にあたるようにしながらお尻を落としてしゃがむ
  • バーを体に密着させたまま、両脚で地面を押し立ち上がる
  • 4と5を逆再生するようにバーベルを降ろしていく
  • 4~5を繰り返す

セット数と回数

スモウデッドリフトは動作が難しく、特に正しい姿勢を保持するのが難しいので、他の単関節エクササイズ(アームカール、サイドレイズなど)と違い、低回数・高セットで鍛えるのがおすすめです。

目安は以下を参考にしてください。

スモウデッドリフトの回数・セット数目安
  • 初心者:5回×3セット
  • 筋力向上目的:3回×5セット
  • 筋肥大:5回×5セット

一般的には筋力向上目的であれば1セットあたり3~5回。筋肥大目的であれば1セット当たり8~10回前後で組まれることが多いですが、スモウデッドリフトに関しては正しい姿勢を保つのが難しく、1セット当たりの挙上回数が多いと、疲労や集中力の関係で正しいフォームを維持するのが難しいためスモウデッドリフトでは1セット当たり3回~5回程度でセットを組むのがおすすめです。

スモウデッドリフトはどこの筋肉が鍛えられる?

スモウデッドリフトはデッドリフトと同じく下半身を中心に全身の筋肉を鍛えることができるエクササイズです。中でも鍛えられるのは大殿筋・内転筋・大腿四頭筋の下肢にある大きな筋肉3つ。

大殿筋

スモウデッドリフトは股関節伸展と股関節内転動作が主な動作になります。特に股関節の伸展で大殿筋は大きな出力を発揮するすることから、股関節を折りたたんだ状態から上半身を起こすときに大きな力を発揮します。

内転筋

内転筋は太ももの内側にある筋肉で、脚を外から内側に締めるような動作をする役割があります。

大腿四頭筋

大腿四頭筋は主に膝の伸展(膝を伸ばす動き)を担っている筋肉です。デッドリフトと比べてスモウデッドリフトの方が大腿四頭筋に加わる刺激が大きくなりやすい傾向にあります。

スモウデッドリフトの効果・メリット

スモウデッドリフトの効果・メリットは以下の通り。

スモウデッドリフトの効果・メリット
  • 腰の負担が少ない
  • 下肢の中でも大腿四頭筋・内転筋を鍛えられる
  • 習得が比較的容易

腰の負担が少ない

スモウデッドリフトは通常のデッドリフトと比べて、上体が立った姿勢で動作するため腰にかかる負担が少なくなります。デッドリフトでは腰を痛める不安があるという方は、スモウデッドリフトに切り替えてトレーニングしてみるといいでしょう。

下肢の中でも大腿四頭筋・内転筋を鍛えられる

デッドリフトでは主に大殿筋・ハムストリングスといった、体の後面にある筋肉を中心に鍛えることができます。一方でスモウデッドリフトでは大腿四頭筋・内転筋を中心に鍛えることができます。目的・目標に応じて種目を使い分けましょう。

習得が比較的容易

デッドリフトは足関節・股関節などの柔軟性が高いレベルで要求されるエクササイズで、運動から遠ざかっていた人などにとっては柔軟性がネックになってしまい、腰が丸まるなど適切なフォームがとれないことも多いです。一方でスモウデッドリフトでは、デッドリフトでネックになりやすい足関節・股関節の柔軟性はあまり影響せず、柔軟性が低い人でも正しいフォームをとりやすいエクササイズです。

デッドリフトとスモウデッドリフトの違い

デッドリフトとスモウデッドリフト。同じ”デッドリフト”のひとつですが、動作はじめいくつか異なる部分があるので確認しておきましょう。

スモウデッドリフトと従来のデッドリフトにはいくつかの違いがあります。主な違いは次のとおりです。

  • 足幅
  • グリップ
  • 可動域
  • 鍛えられる筋肉
  • 上半身の前傾度合

スタンス

スモウデッドリフトと通常のデッドリフトの大きな違いはスタンスです。スモウデッドリフトでは、リフターは足を肩幅より広く、爪先を外側に向けた広いスタンスをとります。デッドリフトでは、リフターは足を前に向けて腰幅程度の狭いスタンスになります。

グリップ

スモウデッドリフトではリフターは手を脚の内側(目安は肩幅)に置きます。デッドリフトでは、リフターは手を脚の外側に位置します。

可動域

スモウデッドリフトは、デッドリフトに比べて可動範囲が狭くなります。これによって柔軟性が乏しい人でも比較的容易に正しいフォームで動作しやすくなるため、多くの場合はデッドリフトより始めやすいエクササイズとなるでしょう。

鍛えられる筋肉

スモウデッドリフトとデッドリフトは、同じデッドリフトでも鍛えられる筋肉が異なります。スモウデッドリフトは大腿四頭筋・内腿を重点的に鍛えられ、デッドリフトはハムストリング・大殿筋といった体の後面に位置する筋肉をを中心に鍛えられます。

上半身の前傾の強さ

スモウデッドリフトとデッドリフトでは、上半身の前傾の強さも異なります。スモウデッドリフトでは、リフターの胴体の位置がより直立しているため、腰にかかる負担が少なくなります。

スモウデッドリフトが適している人

以下にスモウデッドリフトがどのような人に向いているか説明していきます。

スモウデッドリフトがむいている人

以下にあてはまる人はスモウデッドリフトを選択するといいでしょう。

スモウデッドリフトがむいている人
  • パワーリフティングの大会に参加する
  • デッドリフトで腰痛になりやすい
  • 柔軟性が低くデッドリフトで正しい姿勢で動けない
  • 足が長いor腕が短い

パワーリフティングの大会に参加する

パワーリフティングの大会に参加する場合は、体格にもよりますが多くの場合、可動域が狭くなり仕事量が減少することから、スモウデッドリフトを選択した方が挙上重量が大きくなることが多いのでおすすめです。

デッドリフトで腰痛になりやすい

デッドリフトだと腰が痛くなりやすいという場合、デッドリフトではなくスモウデッドリフトを選択することで、腰にかかる負担を軽減することができます。

スモウデッドリフトは通常のデッドリフトよりも上半身が直立に近い状態で保たれるため、腰にかかる負担が減少します。

柔軟性が低くデッドリフトで正しい姿勢で動けない

デッドリフトで腰が丸まってしまうという人の多くがお尻やハムストリングスなどの股関節周囲にある筋肉の柔軟性の低さが原因であることが多いです。スモウデッドリフトではデッドリフトよりも、股関節の屈曲が小さく済むため股関節周囲の筋肉の柔軟性の影響をほとんど受けないため、柔軟性が低い人でも腰が丸まりにくくやりやすいです。

足が長いor腕が短い

デッドリフトでは上半身に対して脚が長い場合や腕が短めの人の場合、上半身の前傾が強くなりやすく腰にかかる負担が大きくなる傾向にあります。一方、スモウデッドリフトではそういった足が長いor腕が短い体型の人でも楽にフォームをきめることができ、挙上重量も伸ばしやすい傾向にあります。

スモウデッドリフトのバリエーション種目

スモウデッドリフトのバリエーション種目として代表的なのが「ケトルベル・スモウデッドリフト」です。

通常バーベルを用いておこなうスモウデッドリフトですが、ケトルベルを使うことで重心が体の中心に近づくため、腰にかかる負担を減少させ、初心者でも安全にフォームの習得ができるので、スモウデッドリフトの導入としてまずはケトルベルで練習するのもおすすめです。

ケトルベルスモウデッドリフトの正しいやり方
  • 足は肩幅よりも広く(目安はしゃがんだ時に脛が地面に垂直になる程度)爪先を外に開いて立つ
  • ケトルベルを体の真下にくるように設置
  • 両手でケトルベルを握る
  • お尻を落としてしゃがむ
  • 両脚で地面を押し立ち上がる
  • 4と5を逆再生するようにケトルベルを降ろしていく
  • 4~5を繰り返す

スモウデッドリフトのよくある質問

スモウデッドリフトに関してよくある質問をまとめました。

初心者でもスモウデッドリフトはできますか?

もちろん可能です。どのようなレベルの人でもデッドリフトはできます。ただし、ここで重要なことは正しいヒップヒンジ動作を身につけたうえで、ダンベルやケトルベル、バーベルなどの重りを持つようにきちんとステップを踏んで進めていくことです。

スモウデッドリフトにはどんな効果がありますか?

腰への負担を下げつつ、大腿四頭筋や内転筋などの下肢の大きな筋肉を効果的に鍛えることが可能です。フォームもデッドリフトほど難しくなく、初心者が高重量でのトレーニングをしたいときにおすすめのエクササイズです。

筋肉よりも先に握力が限界をむかえてしまうのですがどうしたらいいでしょうか?

握力が限界をむかえてしまう場合、グリップをオルタネイトグリップという左右の手を順手と逆手で左右交互に握る方法に変えてみましょう。左右交互に握ることで前後から支えられるため、通常のグリップ(順手で握る)よりも高重量を扱いやすくなります。

それでも効果がない場合はリストストラップを活用することで握力が先に限界をむかえることはなくなるはずです。

まとめ

スモウデッドリフトはあまり初心者には一般的ではないエクササイズですが、多くの下肢のフリーウエイトトレーニングの中でも腰への負担が少ないエクササイズで、週に複数回トレーニングして腰に疲労が溜まりやすい人にはとてもおすすめのエクササイズです。

普段、スクワットやデッドリフトで腰に痛みや疲労を感じている人はぜひトレーニングプログラムのなかに取り入れてみることをおすすめします。

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